人的資本経営で求められる人材と育成/人材の価値・グローバル人材
人的資本の価値が問われている
人材資本の価値が問われ、その価値を引き出し活かそうとする流れが加速しています。欧米の流れを受け、日本でも企業に対し人材の価値を開示するよう求めるようになります。
多様性の活用では、離職率や女性登用状況を開示するに留まるのではなく、多様性の活用と成長土壌の整備も、いずれは問われるでしょう。
教育に関しては、研修の実施状況に留まるのではなく、持続可能な発展を支える人材の基盤形成を意図した内容が組み込まれているかという本質部分は、問われて当然でしょう。
人的資本を重視する企業は、人材施策を見直し、人事制度や採用育成方法を改善しています。
しかし、「人的資本経営」とは、そのような流れとは別です。
日経新聞記事「人的資本経営に関心高まる」によると、デロイトトーマツグループ執行役員の田中公康氏は次のように仰っています。
「人的資本経営は、経営戦略と強く結びついているのが特徴。企業価値を高めるためにはどんな人材が必要なのか。経営戦略から逆算して人材戦略を立てようとする動き」ということです。
競争力ある人材をどう育てるのか
競争力の源泉である人材は、専門性をもち、人材としての基盤部分が安定していることが前提です。専門性は、学問と経験を通し得るとし、その努力が最大限に報われるための土台でもあり、組織の競争力を高める働きに安定性と持続性をもたらすものが、人材基盤です。
この人材基盤とは、何なのか?どのように育てるのか?それが、文部科学省が掲げる「持続可能な開発のための教育=ESD」です。
しかし、学校などの指導者がこの教育を指導へ反映させる上で、大きな壁となっているのが、「ESDを主体的な学びの上に成り立たせる」という部分で、これは、若者に対する教育ばかりではなく、従業員教育にも共通しています。
以下記事にて、人的資本の力を最大限引き出すために必要な教育を解説しています。
資本力高い優秀な人材はどこへ流れるのか
一方で、優秀な人材はどこへ流れるのか?ということも忘れてはいけません。
若者たちは、仕事の能力は未発達でも、「社会のためになる働き方か?」という本質を捉える意識は発達しています。特にESD(持続可能な開発のための教育)を適切に反映させた教育を受けている若者で、それは顕著です。
良質なビジョン意識が何かも、世の中の様々な言動の背景にビジョンがあるのかないのかも、自分が歩みたい方向性も、既にその道を歩んでいる大人達の姿も、良く分かっています。これが、能力ある若者が集う先です。
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