「グローバル化に対応」に潜む誤解
「グローバル化に対応」に潜む誤解
「グローバル化に対応する」とは、一体どういうことなのでしょうか?
企業・学校・自治体のグローバル教育に関わる中、日本には「誤解」があることが分かりました。
グローバル化に対応し、活躍したり、生き残るために大切なことは、
世界の先進他国に目をやり、福祉・ビジネス・教育を真似、同水準を目指すことではなく、
世界の人々から選ばれるサービスを、リサーチし企画することではなく、
世界に負けない競争力をつけようと、知識とスキルをとにかくインプットすることでもありません。
強く豊かで広く安定した心を持ち、価値を創造することができる人々の集合体で、組織が、国が、成り立つことです。
そのような組織や国が、他国の見習うべきモノを取り入れ、選ばれるサービスを企画し、知識とスキルをインプットすることが大切です。
組織・従業員・サービス・生徒を、グローバル化に対応させるためには何が必要か?
そう考え、以下のような教育や取り組みを始める組織があるのではないでしょうか。
- 英語力等の語学力の強化
- 多様な従業員に対応したルールや指導システム、会社風土を創ること
- 国籍別に求められるサービスを研究
- 海外のサービスを参考にする
- ネイティブを交えたディスカッション・ネゴシエート力の強化対策
これらは、間違いなく大切な取り組みです。
しかし、今までならば、「目先の環境をグローバル化に対応させること」で足りたのですが、これからのグローバル環境において、「組織や人材が、能力を最大限活かし活躍し、持続的に成果を出すこと」を目指す場合、それだけでは、あまりに不足があります。
上記に挙げた対策を取ることは大切ですが、本質を置き去りにした、目先しか捉えていない対策にならないようにすることが大切です。
たとえば、外国籍従業員が増え、多様性に対応した組織を創ろうとするとき、「従業員の多様性に対応した組織の風土・ルールをしっかり築き上げた組織」を、「多様性を融合した強い組織」=ゴール、だと考えていませんか。
真に強い組織とは、「多文化を融合した組織のルール・風土を、何度でも、スムーズに、いちから築き上げることができる組織」のことです。
もう一段、視点を上げることが大切です。
たとえば、外国人のお客さまに対応するために、ターゲットとなるお客さまの国のサービスや文化を調べ、言語を学び、気に入っていただけるサービスを提供しようとすることがありませんか。
これは、日本人が豊かなもてなしの心を持っているから起る行動であり、日本の誇り・特徴でもあります。
しかし、お客さまの期待値・日本が提供できる価値、そして、自分たちが伝えたいモノ、創り出したいサービス・価値・未来が何なのかを考え抜くと、提供したいと思うサービスの形は変わると思います。
まずは、提供したい価値を定めることが大切です。
その上で、整備しておいた語学力や説明力、コミュニケーションツールなどが、その価値をお客さまにスムーズに伝える際に、あまりにも大きな助けになるのです。
もう一歩、価値を掘り下げることが大切です。
たとえば、生徒たちに、グローバルに活躍できる人財になってほしいと、英語力を強化し、ネイティブ講師も採用し、英語を使ったアウトプット機会を設けることがあるでしょう。
その基盤作りは、生徒が大人になったとき、必ず役に立つと私は思います。(私がそうでした)
しかし、日々生徒と接する先生は、生徒の主体性・自主性・多様性・協調性に課題を感じ、英語ができることと、将来活躍する人材になることは、どう繋がっているのかを疑問に感じているのではありませんか。
もう一歩、内側に視点を向けることが大切です。
経営者や、教育担当者、教師、発信者、そして当然「個人」が、「どこを見据えているのか」が、これからを大きく分けます。
vision setting makes everything easier and truth-based.
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