【グローバル教育企画4つのポイント】 研修と研修会社の選び方
本記事では、以下の疑問を解決します。
- グローバル教育って、他の教育と何が違うの?
- 良いグローバル教育の見分け方が知りたい
- 会社にとって本当に有益な研修会社とは?
Contents
【グローバル教育企画4つのポイント】 研修と研修会社の選び方
本記事では、グローバル教育を検討している場合の、研修や研修会社の選び方について解説しています。
グローバル教育とはたとえば、多国籍組織創り、多国籍従業員への教育、多国籍従業員への責任者教育、グローバルなビジネス環境でも成果を出せるマインド、外国人のお客さまとのコミュニケーション、等があります。
弊所はそのような教育を行いながら、同時に、教育の内製化をお手伝いするために、グローバル教育に取り組む研修会社・学校・講師へのサポート、教材提供、講義指導を行っています。
自社の発展のみを願うのではなく、グローバル教育の質が向上し、世の中がより良く変化していくことを願う組織や指導者の方と関わらせていただいています。
サポートの際にお伝えしているポイントは主に以下の5項目です。
- 組織創りは教育の順番が重要(経営陣⇒日本人従業員⇒外国籍従業員)
- ビジョン設定は必須であり、ビジョンの位置づけは意識の最上位に
- マインドという基盤が発展を左右する
- マインド教育が先、スキル教育はその後でもよい
- クライアントに教育を内製化してもらうことを理想として関わる
それでは、研修や研修会社の選び方について、4つのポイントで解説していきます。
1.スキル・語学・異文化教育に飛びつかない
グローバル環境で活躍できる人財や組織のための教育は、他の教育と何が違うのか?
語学教育?異文化教育?それも違いの1つです。
しかし、最も重要で最大の違いは、「持続的に成果を出す人財に必要なマインドを植え付けること」です。
そのマインドに、実は、グローバルやドメスティックという環境など関係ありません。
持続的な成果を出す人は、環境を選びません。どこにいても、誰といても、成果を出します。
ドメスティック環境で成果が出せない人は、グローバル環境でも無理でしょう。
グローバル環境では、通用しないものが多々あります。
阿吽の呼吸、曖昧な判断、不透明な指示、暗黙の了解、先送りの思考、逃げの保留、流動的な自分軸。
これらの不安定要素があっても、ドメスティック環境では物事が成り立っていました。
同じ要素をもつ人たちの中にいたからです。
グローバル環境かどうかは関係なく、持続的な成果を出す人財・組織になるためには、これらの不安定要素を排除することが最低限必要です。
この過程を経ずに、語学教育や異文化理解など試みても、結果は知れています。
スキルや情報を活かすための土台が不完全だからです。
ガソリンを入れず、車体にこだわりのデコレーションをする車のようなものです。
ここを踏まえてグローバル教育を考えていただきたいと思います。
まず土台を整備しなければ、スキル教育を何度導入しても、成果を感じられず、半年後、1年後、また似たようなスキル教育を選び直す・・・その繰り返しになります。
スキル教育に絞らないでください。
- 同じ「異文化教育」でも、内容にしっかりとした土台(マインド)が含まれているか
- 同じ「グローバル人材教育」でも、英語・コミュニケーション・異文化情報・プレゼンスキル等に偏っていないか
- 「グローバル人材」の要素に必ず含まれているマインドの教育が深掘りできているか
2.受講者目線に合わせる
スキル教育に絞らないでと言っても、一般的に、現場の従業員/受講者は、スキルや新しい情報によって自身の不足を埋めようとします。
そこを否定し「まずマインドから教育します!スキルは後です!」と言うのは、受講者のやる気を奪い、本末転倒です。
受講者が最初から理想の教育順番など知っておかなくても良いのです。
マインドがいかに重要で成果を左右するかを充分理解した後で、「マインドを先に身につけましょう」と言われれば、全員が「確かに!」と納得します。
その「納得」が研修効果を上げます。
ですから最初は、「スキル教育のように見えるマインド教育」が良いと思います。
大切なことは、理想を通すことではありません。成果を生む人財が早く育つことです。
3.教育を上層部から下ろす
教育の効果を得るためには、社内に存在する、又はあなたの中にある「教育によって従業員能力の底上げをする」という考えを捨てることです。
教育は屋根を上げなければ、底も上がりません。
従業員に良質な教育をしても、マインド不充分な上司がいた場合、教育効果は現場で潰れます。
マインドもスキルも充分な上司層があれば、従業員はそこにいれば育ちます。
いずれ、敢えて教育する必要もなくなります。
しかし、マインド不充分な上司は「底上げしろ」「どうにかしろ」と言うものです。
教育を導入する場合は、必ず、上司層以上に「説明会」を実施してください。
これから従業員たちが受ける教育の目的と目標を伝える名目の説明会は、上司層の意識を上げるために行ってください。
講師にとっての本丸は、その説明会のはずです。
この過程があるとないとでは、教育効果は目に見えて変わります。
「研修」ではなく「説明会」と敢えて呼ぶのは、上司層が教育をされることを嫌がっては困るからです。
上司層が出席必須だと感じながらも抵抗を感じない名前にしてください。
他の仕事のために欠席されないよう、丁寧に工夫してください。
強い組織創りより将来に繋がる、大切な仕事などないのだと信じてください。
教育に携わる人は、目先より将来の理想を常に見据えて動いてください。
4.教育をいつまで外注するのかを決める
社内教育は、外注が良い場合と、内製化できた方が良けれど外注している場合があると思います。
マインド教育のような基盤創りに繋がる教育は、可能な限り内製化した方が良いと思います。
いつまでも外部に依存していては、強い組織に育ちにくいでしょう。
一般的に、研修会社は研修を買って貰うことが仕事なので、教育を内製化して貰っては困るかもしれません。
しかし、内製化が望ましい教育の内製化に研修会社が難色を示したら、教育コンサルティング会社に変えてください。
教育を知的財産だと出し惜しみ、講師による貢献度をコントロールし、研修の継続受注を目指すのがこれまでの研修会社です。
これは、これまでの常識ですが、これからは非常識になるでしょう。
その場しのぎの利益を出すために、クライアントの成長を拒み理想を手放させる方法が、今後も常識であり続けられる訳がありません。
発注側/消費者の意識で、持続可能な発展に繋がらない教育を非常識にしていくことも大切です。
自社の利益ではなく、あなたの会社と社会の将来を第一に考え関わろうとする研修会社か教育コンサルティング会社と関わってください。
心配しなくても、そういう会社のサービスは一番安定しているでしょう。
その会社を見分けることは、社内で教育を担当するあなたがプロの仕事をしているかどうかによります。
継続受注のために教育を内製化させたくない研修会社と関わる会社は、理想は分かっているけれど、教育に手が回らない会社や重い腰が上がらない会社です。
持続可能な発展とは程遠い関係性ですが、抱える事情は各社様々ですし、ここで需要と供給は一致するので問題ないと思います。
研修を選ぶことは、組織創りに繋がります。
あなたの仕事が、社会に貢献できる組織を支えるでしょう。
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