【グローバル人材⑧】ビジョンがある人・ない人の差

【グローバル人材⑧】ビジョンがある人・ない人の差

【グローバル人材⑧】ビジョンがある人・ない人の差

 

これまでのコラムで「活躍している人・そうでない人」の違いや、主体的な生き方、ビジョンをもち活躍している人の13の特徴もご紹介しました。

これまでのポイントは以下です。

◆ビジョンとは

  • 「こうなると良いな」「これを実現したい」などという、自分の理想に関する思いや想像する情景
  • 主体を引き出した上で、見えてくるもの
  • ビジョンの種類:①自分ごと(自分の目標を叶えたい)&②他人ごと(他者や世の中の幸せも叶えたい)

 

◆ビジョンを持つとは

  • 自分の夢や願望を、なるべく明確に思い描きながら、自分が思う「理想の状態」や「理想の自分」を目指し生きること
  • 理想の状態には、自分の目標が叶った状態だけではなく、世の中や人々が幸せになった状態も含まれる(ビジョン視点=他者貢献視点)

 

ビジョンを持つかは人による

前提として、ビジョンを持つかどうかは人によるので、どちらでも良いと思います。

ビジョンを持つことに対して自分がしっくり来たり、力が湧いてくるのであれば、ビジョンを持てば良いでしょう。

ビジョンと聞いてピンと来ない人は、持たなくても良いでしょう。

 

人が力を尽くす仕事・活動・商品・サービスなどは、いずれにせよ、誰かや社会の役に立っており、行き着く先は同じです。

「自分の頑張りや活動は、きっと誰かの役に立っているだろう」と考えることで、自分の能力を充分に引き出せ、最大限の成果を出せる道筋が見える人もいるでしょう。

一方、自分が役立った後の理想の情景(ビジョン)を頭の中に思い描いた方が、自分の能力の活かし方や、最大限の成果の出し方を決めやすいという人もいるでしょう。

どちらでも良いのです。

 

 

自分のために頑張っても人の役には立つ

たとえば、メジャーリーガーの大谷翔平選手は、2021年の日本記者クラブの会見を聞く限り、

  • 自分が誰かの役に立とうなどと考えて頑張っているわけではない
  • 自分の頑張りが結果として誰かに良い影響を与えていれば嬉しい

ということを仰っており、謙虚さを感じます。

 

これは、ビジョン視点(自分の頑張りが人・世の中への貢献へ繋がっている)による努力より、「自分の成長や挑戦にまっしぐら(結果として世の中への貢献へ繋がっていれば嬉しい)」という努力だと捉えることができます。

 

自分の成長・挑戦などを達成することを思うと力が湧いてくるというスポーツ選手は多いと思います。

そして実際、大谷翔平選手含め、多くのスポーツ選手は、その存在や努力する姿によって世の中へ大きな貢献をしていることは間違いありません。

ですから、ビジョンがあってもなくても、ビジョンの中に人の幸せが含まれていてもいなくても、頑張りはどこかで誰かの幸せに繋がっていると思います。

 

人による・時期による

同じ人でも、自分の成長を追求することで力が湧いてくる時期もあれば、経験や年を重ね、人や世の中の幸せを思うことで力が湧いてくる時期もあります。

あるビジネスパーソン

たとえば、企業で働くあるビジネスパーソンの場合、以下のような流れを経験しています。

  • 若い頃は自分の目標達成、評価を得ることに必死だった
  • 部下を持ち、部下の能力発揮や目標達成が、自分にとって大切になった
  • 役職が上がり、会社を通した社会貢献を見据えて行動することが重要だと悟った

ある高校生

また、たとえば、ある高校生たちは、自分という人間がもつ意味・価値などにハッキリとした答えが見つからず、努力の先に何があるのかも漠然としていたけれど、他者貢献視点によるビジョンをもつことで目的意識が生まれ、前向きになった人たちもいます。

ある大学生

また、ある大学生は、受験を乗り越え名門大学へ進学したけれど、周りの学生達のしっかりした目的意識や優秀さを目の当たりにし、自分も立派なビジョンや目標を抱かなければと焦りが生まれ、心が疲れていました。

しかし、自分のペースで歩むと決め、主体を見つけることから始め、そして自己承認に向き合ったことで、今では他の学生の中でも志高くビジョンを語るような存在に変わりました。

 

  • ビジョンは、本人の意思によって持つ
  • 周りと比較して、無理にビジョンを持とうとしない
  • 同じ人でも、ビジョンを持てる時期・持てない時期もある
  • ビジョンを抱くことで湧いてくる力がある

 

皆がスポーツ選手のように自分の成長を追求する気持ちによって大きな力が湧いてくる訳ではないでしょう。

人によっては、自分の頑張りが人・世の中への貢献に繋がっていると考えることで力が湧いて来る人もいます。

 

 

以上を踏まえた上で、今回は、「ビジョンがない人」や「ビジョンを持てない時期にある人」が、実際の社会でどのような仕事をし、どのような思いで生きているのか、ということを見てみましょう。

 

ビジョンなく長く働いている人・持てない時期にある人【10の特徴】

ビジョンなく生きる人の特徴を確認する理由は、多様な人々と関わりながら、自分を活かし活躍し、何かに貢献し生きていこうとしているあなたが、ビジョンなく生きる人の特徴や思いを知っていることが大切になると思うからです。

そして、確認する前に、以下のことを心に留めておいてください。

 

  • 同じ人でも、ビジョンを持てる時と、持てない時がある
  • ビジョンを抱くには、人それぞれのタイミングがある
  • 全ての人が、ビジョンを持ち生きた方が良いわけではない
  • ビジョンを思うことで「しっくり」くる人は、ビジョンを持てば良い
  • ビジョンの自覚・無自覚に関わらず、仕事は誰かや社会への貢献に繋がっている
  • ビジョンもち先を走った人が疲れ果て立ち止まったとき、遅れてビジョンを見つけ追いついた人が社会を導くことがある

 

それでは、ビジョンなく長く働いている人の特徴を見てみましょう。

◆ビジョンなく働いている人【10の特徴】

  1. 信念に反した仕事を続けていることに慣れている
  2. 仕事や会社、同僚の文句が溢れ出す
  3. 自分の意思より周囲の目を気にしている
  4. 必要なことと良いことの判断がつかない
  5. 自分を活かせていないと感じながら働く
  6. 理不尽な犠牲・我慢の上に成り立つ仕事をしている
  7. ストレスがあるので、気晴らしを必要としている
  8. 立ち止まり人生を考えることを避け、忙しさに安堵している
  9. 他者貢献意識ではなく、承認欲求・自己証明・自己実現を叶えることを最大の目的として働いている
  10. 成長意欲は、内省ではなく情報収集に活かされ終わっている

 

ビジョンなく働いている人の特徴例

 

日頃からビジョンをもって生きている人にとって、この状態は、辛いと感じられるかもしれません。

しかし、ビジョンをもって生きた経験がない人にとっては、「人生、こんなものかな~」「思い通りにならないのが人生だ」「苦しいのが人生だ」程度のことかもしれません。

本人が選んだ生き方を尊重することも、本人の能力が最大限に活かされているかどうかという視点を持つことも大切です。

 

ビジョンがある人・ない人の差

グローバル人材教育やこのサイトのコラムでは、ビジョンが持てるならば持つことを推奨していますが、ビジョンがあること・ないことは、優劣でも、良し悪しでもなく、単に人によって異なる特徴です。

ということを踏まえた上で、ビジョンなく長く働いている人と、ビジョンがある人の差を見てみましょう。

 ビジョンがある人の特徴ビジョンなく長く働いている人の特徴
1.仕事自分の能力や魅力を活かした仕事をして

 

やり甲斐を感じている

惰性で仕事をしており

 

やり甲斐を感じていない

2.成果やり甲斐を感じて働くことが楽しいので

 

目標に近づき易く、成果を出しやすい

楽しいと感じることなく働いており

 

特に目標も成果もない

3.周囲からの評価「あの人は欠かせない」「あの人と働きたい」

 

「またあの人に仕事を依頼したい」

「仕事がやりにくい」「不愉快になる」

 

自由に意見を言えない雰囲気を作っている

4.人間関係周囲の人を幸せにし、成長させる存在

 

「あの人のお陰で笑顔になれた」と言われる存在

「できればあまり関わりたくない」と

 

周囲から敬遠される存在

5.コミュニケーション日本人、外国人問わず、心を通わす

 

コミュニケーションを楽しみながら取っている

限られた、話の合う仲間とだけ

 

コミュニケーションを取っている

6.気持ち仕事や人と関わることが楽しい!感謝!

 

生きることが楽しいと毎日感じる!

働いたり人と関わることは楽しくない

 

訳ではないが、幸せを感じるほどではない

7.視点どうすれば世界の人々が今より幸せになるかどうすれば自分が幸せになるか
8.試練うまくいかないことが起こっても成長するための

 

機会だと捉え、前向きに乗り越えることで、

成長が止まらないサイクルにはまる

うまくいかないことが起こると

 

周りの人や環境のせいにする

自分の不運を嘆き、負のサイクルにはまる

9.口癖「ありがとう!」「手伝おうか?」「大丈夫?」

 

「楽しい!」「嬉しい!」「本当に幸せ!」

「なんで自分ばっかり」「面倒くさい」「何かいいことないかな」「はーあ」
10.話題人の幸せ、自分の成長、更なる成果に繋がる

 

明るい話題の会話をし、益々元気になる

自分の不運を嘆き、傷を舐め合う仲間と

 

人の悪口を言って元気になる

11.生きがい自分の存在が人のためになっている時、

 

周囲の人々の笑顔が見られた時に感じる

自分の利益になることが起こった時、

 

自分の欲求が叶った時に感じる

12.見た目目の輝き、イキイキとした表情、

 

言葉では言い表せない魅力/オーラがある

暗い表情、不幸せそう、眉間にシワ、

 

言葉では言い表せない近寄りにくさがある

13.心心が豊か、安定、広い、温かい心がギスギス、不安定、狭い、冷たい

 

ビジョンを抱くことに今前向きな人は、ビジョン意識を深めたいと思ったかもしれません。

 

ビジョンなく働いている人は、ビジョンを持たなければと思ったかもしれません。

しかし、理想的ではない現実から脱する方法は、ビジョンを持つこと自体ではありません。

ビジョンを持てないことにも、寄り添い思いやるような理由があります。

自己承認・主体性の確立に関する記事↓で、その理由と現実を変えていく方法を確認してみてください。

 

 

You think you need a vision?

What's your vision?

▶YouTube「ビジョンがある人・ない人」はこちらから

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