【グローバル人材⑯】発表は「伝える」より「伝わる」を意識【表現力】
【グローバル人材⑯】発表は「伝える」より「伝わる」を意識【表現力】
前回のコラムで、仲間のビジョンを聞いてみよう!とお伝えしましたが、グローバル人材教育では、プレゼンテーション・発表の場を多く設けます。発表内容は様々ですが、自己紹介、ビジョンのプレゼンテーション、リサーチ結果の発表などがあります。
「自分の考えなどを相手に伝わるように伝える」能力は、自分の魅力・能力を最大限活かしながら活躍する人には必要です。
「伝わるように伝える」と言いましたが、そもそも、相手に伝わることを特に意識せず発表することと、相手に「伝わる」ように意識して発表することは、どちらが良いのでしょうか?
一体何が変わるのでしょうか?
あなたは普段の発表で、何を意識して伝えていますか?
発表するとき&発表を聞くときに大切なこと
発表するときや、発表を聞くときに大切なポイントをご紹介します。
発表する人 | 人の発表を聞く人 | |
姿勢 | 背筋を伸ばす/腕や手の位置/足はしっかりと | 発表者に誠意と敬意を払う姿勢 |
表情 | イキイキと楽しそうに(話す内容に合わせて) | 興味を持って聞いている表情 |
目 | 聞いてくれる人を順番に見て | 発表者の目を優しく見る/目線に注意する |
声 | 元気に(内容に合わせて) | 話の邪魔にならない程度の相づち |
体 | 話しながら手や体を動かしても良い | 興味を持って聞いている自然な体の動き |
気持ち | 聞いてくれる人への感謝/伝えたい思い熱く | 発表者への感謝/発表にMAX興味を持つ! |
頭 | 心は熱いが頭は冷静に/聞き手の理解度 | 発表者や人のため、自分の成長に繋がることとは |
発表する時は、発表を聞いている人の理解度や興味の度合いも意識し、その場や相手にあった伝え方をしてみましょう。
I know what you just thought.
「伝わる伝え方」のポイント
「聞いている人の理解度や興味の度合いも意識し、その場や相手にあった伝え方をする」と聞くと、多くの人は難しそうと言います。
しかし、家族や友達と楽しく会話ができる人は、難しそうと思う必要ありません。
親しい人と会話している時のようにすれば良いと思います。
- 昨夜テレビで見た面白い話を友達にする時のあなたは、友達が話をちゃんと聞き取り理解しているか気にしながら話すでしょう
- 友達に待ち合わせ場所の道順を教える時のあなたは、友達が分かりにくそうな顔をしたらもう一度言い換えて伝えるでしょう
- 誰かに趣味のゲームの話をする時のあなたは、相手がゲームの話にどれほど興味をもつか気にしながら話すでしょう
同じことです。
Don’t make it difficult.
周囲の人の関わり方
若者の発表を見る時に注意を払う先は2カ所です。
- 発表者の気持ち
- 聞いている人の気持ちや姿勢
1.発表者の気持ちについて
発表者がプレゼン上手か?話し上手か?そこに評価の目を向けるのは控えた方が良いです。
話し方は、身長が伸びるのと同じように、簡単に上達します。
声の大きさ、滑舌、ジェスチャー、そのような細かいことは指導の対象外に置き、もっと本質的なものを見て評価しましょう。
- 自分の考えや思いをとても深めていたことが伝わった
- 自分の考えを、ちゃんと自分の言葉で話していた
- 相手のことを本当に思っていることが伝わった
このようなことが、周りの人が目を向ける対象ですし、「人に何かを伝える際に大切にすべきポイント」として発表者の中にインプットされて欲しいことです。
ここがインプットされれば、あがり症も、早口も、小さな声も、勝手に本人が直していきます。
彼らの力を信じ、細かいことを指導するのを控えましょう。彼らの中に苦手意識を植え付けてしまう前に。
ちなみに、私は100人の受講者を前にしても緊張せず講義できますが、以前はあがり症で、早口で、目も当てられない発表しかできませんでした。
新入社員の時、同期や上司40人くらいの前で、1分足らずの発表をした時など、会場からクスクスと笑われるほど、足がガタガタ震えていました。(足の震えは止めようとしても言うことを聞かず、ますますガタガタ震え、まるでドラマーの足のようでした)
でも、良い仕事をするためには、目の前にいる人達の理解度・気持ち・状況に意識を集中するしかなく、相手を思い話すことに慣れてきたと思った頃には、足の震えも一切なく、今では話すことが仕事になっていました。
2.聞いている人の気持ちや姿勢
もうひとつ、周りの人が意識を向ける対象は、聞いている人の気持ちや姿勢です。
これは、協調性・環境創りに繋がるものですが、こちらの記事をご覧ください。
グローバル人材に必要な表現力と言えば、プレゼンテーション能力、英語力などを磨こうとしがちですが、まずは基本中の基本である「話す・聞く」の質が充分高いことが何より大切です。
プレゼンテーションも、英語を使った表現も、普段の「話す・聞く」がしっかりと出来ていなければ、大して上達しません。
普段から、人の話をしっかりと聞くことと、相手に伝わるように自分の考えを話すことを意識していることが、グローバル人材としての表現力向上に繋がります。
▶YouTube「発表は伝えるより伝わるを意識する」動画はこちらから
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