【グローバル人材㉚】協調性とは/養い方10の意識ポイントと周囲の関わり方
本記事では、以下の疑問を解決します。
- 協調性はどうしたら身につくの?
- 協調性が身につかない人にはどうすれば良いの?
- そもそも協調性は何のために必要なの?
Contents
【グローバル人材㉚】協調性とは/養い方10の意識ポイント
【グローバル人材】のコラムは、「協調性」のテーマに入ります。
まず、協調性を養うためには、意識ポイントと行動ポイントがありますが、今回は10の意識ポイントをご紹介します。
◆協調性を養うための10の意識ポイント
- 人の気持ちを想像しながら発言、行動している
- 相手が考えを伝えやすいように振る舞うことができる
- 人に興味があり、人の話を聞くことが好きだ
- 自分は気分にムラがない方だと思う
- 向き合うと自分が決めたものには、常に自分の最大の力を出しているつもりだ
- 気に入らない人、気が合わない人は、特に思いつかない
- 自分と考え方が異なる人に対して、純粋に興味をもつ
- やる気のない人、態度の悪い人にも、何か理由があるのだと思う
- 自分の能力や考えが、何かの役に立てると嬉しいと思う
- 自分以外の人の能力や考えが活かされるといいなと思う
ただし、ポイントを知っても、以下を理解し腹落ちしていなければ、協調性はスムーズに身についてはくれません。
- 協調性とは?協調性の働きとは?
- 協調性は、何のために必要なのか?
協調性は「身につけさせよう」とすれば逆効果
協調性を、いきなり誰かに身につけさせようとすれば、元々協調性に自信が無い人にとってはストレスです。
しかし、協調性がどのような意味をもち、自分や仲間の成果にどのように影響するのかを最初に理解すれば、協調性を身につけることに対して、人は前向きになりやすいです。
◆協調性を養う前に確認すること
- 協調性ある人々の集団は居心地の良い環境を作ります
- その環境によって自分や仲間は能力を発揮しやすくも、能力を高めやすくいもなります
- それが成果を生みやすくする循環を生みます
- つまりそれは、ビジョンが叶いやすくなる=世の中や社会が理想に近づいていくことに繋がっています
ということを踏まえ、解説していきます。
協調性とは
協調性とは何でしょうか。辞書にはこのように書いてあります。
異なった環境や立場に存する複数の者が、互いに助け合ったり譲り合ったりしながら、同じ目標に向かって任務を遂行する素質
単なる「仲良し」ではなく、目標に向かう上で必要な互いの関わりですね。
しかし、このコラムで触れている全てのテーマも含まれますが、そもそも何のための協調性でしょうか?
これまで確認してきた主体性、多様性、ビジョン意識、チーム意識、表現方法・・・これらは、一体、何のために必要なのでしょうか?
もちろん「活躍する人材になるため」です。
「活躍する人材になるため」とは具体的に言うと?
当コラムでも、活躍する人材になるために必要なマインドや行動を確認しています。
しかし、実際に「活躍する」とは一体、何がどうなって行くことなのでしょうか?
1.個人が高い能力とマインドを身につけている
↓
2.自分や仲間の能力や魅力が発揮されやすい環境ができる
↓
3.自分や仲間の能力や魅力が発揮される
↓
4.発揮された自分や仲間の能力や魅力が、成果を生み、目標を達成する
↓
5.時と共に、能力は持続向上し、環境はより良質に発展する
↓
6.更に成果を生む機会が増える
↓
7.発展が持続し、ビジョンが叶っていく
↓
8.より良い未来が創られる
自分一人の成功=成功とは言えない
皆さんは、もう充分お分かりだと思いますが、自分独りが能力を発揮し目標達成することは、これからの時代を主体となって築いていく役割を自覚している皆さんにとっては、「成功」のうちに入っていないでしょう。
自分の能力が発揮されなければならないのは当然ですが、他の人の能力や魅力も同じように発揮されていること、それらが成果へ結びついていくこと、更に、一発屋ではなく、持続的に成果を生み出すこと、そして、その先により良い未来が創られることが、真の意味の「成功」「発展」「理想」だと思います。
◆「活躍する」「成果が出る」「成功」とは
- 自分独りが能力を発揮し目標達成することは、活躍する人にとっては成功のうちに入っていない
- 自分の能力が発揮されることは当然で、他の人の能力や魅力も同じように発揮されていること
- それらが成果へ結びつくこと
- 持続的な成果を生み出すこと
- その先により良い未来が創られること
Every achievement leads to the better future.
これまでのテーマを振り返る
グローバル人材に必要な要素・意識を、これまで数多くご紹介しましたが、それらは一体、なぜ必要なのでしょうか?
◆このコラムでご紹介してきたテーマ「主体性・多様性・ビジョン意識・チーム意識・表現」は何のために必要なのか?
- 活躍する自分作りに欠かせない要素だから
- 上記意識をもつ人財同士の関わりが、より良いチーム・組織・社会を作るから
グローバル人材教育やこのコラムは、能力を活かし、活躍する人材が増えることを願っています。
その方が、より良い社会・日本・世界・地球を、創っていけるからです。
このコラムを読んでくださっている「あなた一人」の幸せを願っているのではありません。
活躍する人材の集合体が創り出す、より良い未来を願っています。
そして、「あなた」にとっての真の喜びも、自覚無自覚は別として、そこにあると思っています。
自分一人の幸せや成功だけを求めることが人生だと思っている人は、このコラムを、恐らくここまで読み進めることができていないでしょう。
活躍する人材の集合体が創り出す、より良い未来を願う
このコラムの目的は、「活躍する人材の集合体が創り出す、より良い未来」です。
そのために、個人が高い能力とマインドを持っていることが必要であり、且つ、それらの能力や魅力が、「発揮される」ことが必要です。能力や魅力が、ビジョンへ近づくために、「存分に発揮されること」が大切です。
しかし、高い能力があっても、必ずしも、それらが「存分に発揮される」訳ではありません。
「そこにいる人々(自分や仲間)の能力や魅力が存分に発揮される環境」が必要です。
Abilities are not always used.
協調性が大切な理由=能力が存分に発揮される環境に必要な要素だから
良い環境とは、自分の考えや気づきを、発信できる環境です。
そこに居れば、力が湧き、成長できる環境です。
多様性のコラムで確認した、異文化受容の方法も、自文化を知ることも、人々の能力や魅力が発揮されやすい環境を創るために必要なのです。異文化受容や自文化に対する理解や誇りは、良質な相互理解に欠かせない要素だからです。
相互理解同様、環境創りに欠かせない要素が、協調性です。
環境創りにおける協調性の働きは、そこにいる人々が、自分の考えや気づきを発信しやすくするためであり、力が湧いてきやすくするためです。
たとえば、「発表する際に大切なこと」のコラムでは、発表を聞く人の役割が重要だとお伝えしました。
なぜなら、発表を聞く人の言動が、発表者にとって、発表しやすい環境を創るからです。
「発表者が発表しやすくなる」ということは、「発表者が能力や知識を発信しやすくなる」ということです。
「能力や知識を発信しやすくなる」ということは、「成果に繋がりやすくなる」ということです。
他にも、「仲間のビジョンを応援する」のコラムでは、相手に素晴らしいと思った点などを伝えながらビジョンを聞くことをお勧めしました。(Empowerment)
なぜなら、これによって、ビジョンを語った相手が、勇気と自信を得るからです。
「勇気と自信を得る」ということは、「モチベーションが高くなりやすい」ということです。
「モチベーションが高くなりやすい」ということは、「成果に繋がりやすくなる」ということです。
What you do affects how much they can do.
◆協調性が大切な理由
- そこにいる人々(自分や仲間)の能力や魅力が存分に発揮される環境が、活躍したり、成果を出す上での良い環境。
- 良い環境とは、自分の考えや気づきを発信でき、そこに居れば、成長したり、力が湧いてくる環境。
- 環境創りにおける協調性の働きは、そこにいる人々が、自分の考えや気づきを発信しやすくしたり、力が湧いてきやすくすること。
協調性を養うための10の意識ポイント
冒頭でご紹介した10の意識ポイントは、「自分が協調性を養うために必要なんだ」と思っても、残念ながら、身につきません。
- 「協調性ある人が集まる環境を作れば、自分の能力発揮や成長がしやすくなるんだ」
- 「それは仲間にとっても同様であり、つまりそれは成果を出やすくするから必要なんだ」
- 更には、「それが叶えたいビジョンの実現への近道なんだ」
- 「だから自分も協調性ある行動を身につけたい」と思うことが大切です。
人は、自分が誰かの成長や活躍の役に立っていると分かると、嬉しい気持ちになるものです。
◆協調性を養うための10の意識ポイント
- 人の気持ちを想像しながら発言、行動している
- 相手が考えを伝えやすいように振る舞うことができる
- 人に興味があり、人の話を聞くことが好きだ
- 自分は気分にムラがない方だと思う
- 向き合うと自分が決めたものには、常に自分の最大の力を出しているつもりだ
- 気に入らない人、気が合わない人は、特に思いつかない
- 自分と考え方が異なる人に対して、純粋に興味をもつ
- やる気のない人、態度の悪い人にも、何か理由があるのだと思う
- 自分の能力や考えが、何かの役に立てると嬉しいと思う
- 自分以外の人の能力や考えが活かされるといいなと思う
これらのポイントを意識してみましょう。
周囲の人の役割6つのポイント
協調性を養おうとしている若者や後輩などに接するとき、周りの人が「協調性ある行動を取りなさい」と言うことは、逆効果なので注意してください。
◆協調性を養おうとする上で逆効果な言葉掛け例
- 「協調性ある行動を取りなさい」(なぜ協調性が必要なのか分かっていなければ、心は頑なになります)
- 「もっと周りと合わせて行動しなさい」(なぜ周りに合わせる必要があるのか?)
- 「協調性がなければこれからは難しいよ」(脅しを使って人が成長することはありません)
- 「ちゃんと○○さんの話を聞きなさい」(行動指示より、話し手を思った声掛けで「相手を思う風土創り」が効果的)
若者や後輩と関わる人がまず充分踏まえるべきことは以下6点です。
◆若者や後輩と関わる人が踏まえる6つのポイント
- 協調性が何のために必要なのかを、自分自身が誰よりも深く理解すること
- 自分自身が、日頃から「チームが成果を出し易い環境創りを見据えて協調性ある行動」を取ること
- 「○○しなさい」という行動指示は基本的に不要。声掛けの必要がある場合は、理由付けをすること
- 協調性に欠ける行為によって生まれているマイナスに心を寄せて思いやる行動を、自分が取る
- 協調性は単なる特性であり、身長のように伸びるが、人によって伸びる時期はバラバラ
- 今は協調性がない人でも、持っている可能性は大きいと理解する
次回のコラムでは、協調性を養うための具体的な行動ポイントについてご紹介します。
行動ポイントは、意識ポイントを踏まえた上であれば、役に立つと思います。
Everybody is on the way to growth.
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